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VOICE | 塚本晃 | 信夫正彦 | 安藤亮輔 | 伊藤孝喜 |




[2006-2008]


風に歌う 2nd ALBUM




01.時の向こう、想いの向こう
02.橋をわたる
03.beautiful days
04.逃亡のブルース
05.現在地
06.視界
07.この旅が続くなら僕は歌うだろう
08.鉛色の空を抜けて
09.夢見る人
10.コーダ
11.なにもいいたくない
12.卑怯者のワルツ
13.すべては風の中にある

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EVENING LEAF
DDCZ-1362


2008.11.22発売
風に歌う。
このタイトルが思い浮かんだときの奇妙な感情が、依然消えることなくカラダの奥底でザワザワとうごめいている。「風」という語感のあまりの壮大さにおじけづいているのかもしれない。俺たちが吸い込み、吐き出す風。俺たちを抱きしめ、惑わす風。そして俺たちはあらゆるすべてを、たった今、呼吸している。遠い誰かの、産声やため息や無意識や悲鳴を。ずっと昔に蒔いた嘘や、生まれる前の記憶を。あるいは名前のついていない無数の無限の感情を。むせかえるような善意を、バカ騒ぎを、ドサクサを、クソッタレを、たった今、呼吸している。吸い込んでは吐き出している。

風はある。多分、吹いているのではない。風はただあるだけで始まりもしなければ終わることもない。風は身悶えるようなありとあらゆる矛盾をいともたやすく肯定し、そして絶対的に「答えであること」を拒む。ニンゲンには出来ない。憧れるだけだ。だから。歌うのではないか。俺は、どこまでもみだらに風の誘惑に思いをよせてしまう狂おしさが生き延びることの本質のような気がしてならない。それを今、「歌う」といってみたかった。そしてそれが許されるならば、そのことはもうほとんどおかしいくらい限りなく俺にとって救いに近い。俺にもあなたにも共有の不可能な、「風に歌う自由」があると思う。俺たちの自由はない。でも、俺の自由はある。あなたたちの自由はないけれど、あなたの自由はある。

アルバムに収められた歌は1曲(鉛色の空を抜けて)をのぞいて、全曲、ここ最近書いた歌だ。そしてそれらを三人で録音した。今回に限って、どうしてもそれを貫きたかったし、その必要があると思った。成熟とは程遠いと思う。十分にやり遂げたというような思いもない。だけれどもせめて、問いでも答えでもない、ただ風の中で出会った歌を、どうしても歌いたかったんだ。(2008.10.22)


Text by 塚本晃

三輪雅也interview
伊藤孝喜interview
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ロックンロールナイト COVER MAXI SINGLE
01.ロックンロールナイト 
02.
蟻の群 
03.
光のコンパス

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EVENING LEAF
DDCZ-1362


2006.11.08発売
 今年に入って塚本晃、三輪雅也、伊藤孝喜の三人により結成されたNOWHEREが、アルバム 『 こりもせず俺達は雑草を踏みつぶして歩く 』 の次に届けてくれた今回の新作は、3曲入りのカヴァー集。タイトル・トラックは佐野元春の代表曲で、他の2曲は90年代前半に塚本が活動していたHEAVENにおいて当時のパートナーである中村敦が書いた楽曲のリメイクである。
 しかしそうした先入観を抜きに本作を聴いてみると、実はこの3曲は“移動”という共通したテーマを持つ歌ばかりだ。「ロックンロールナイト」で“今夜こそたどりつこう”とする主人公は、“荒野を進む蟻の群”の一員かも知れないし、“北極星に導かれ夢を見ている”のかも知れない。
 楽観も悲観もせず進むのみ。そうした心境は、あえてグループ名義で活動を開始したタイミングで、HEAVEN時代の楽曲も歌っている塚本の胸中そのものではないだろうか。


Text by 志田歩
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こりもせず俺たちは雑草を踏みつぶして歩く 1st ALBUM
01.NOWHERE
02.風来
03.本当は何も知らなかった
04.プリズム
05.風を追う
06.或る奇跡
07.エンドレスリピート 
08.伝言
09.struggle
10.旅に出よう
11.希望


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EVENING LEAF
DDCZ-1258

2006.05.24発売
何気なく聴き流す音楽に怠惰な日常を補完してもらいたがる人に、このNOWHEREのアルバム 『 こりもせず俺たちは雑草を踏みつぶして歩く 』 はお勧めできない。カラ元気で自分をだましたい人にも、このアルバムはお勧めできない。
 かつて 「 ぼくが真実を口にすると ほとんど全世界を凍らせるだろうといふ妄想によって ぼくは廃人であるそうだ 」 という詩が流行った季節があるが、このアルバムには、そんな妄想さえも拒むほどの逞しい諦観に貫かれつつ、真実を口にしようと立ち向かう者の歌が収められている。
 この世界の物語の終わりを見届けることができる者は、どこにもいない ( NOWHERE ) 。生まれ落ちた者は、いずれ死にゆく定めにあると誰もが知っているが、それにもかかわらず、血液は体を駆けめぐり、雑草を踏みつぶして歩くしかない。身も蓋もない諦観から目を逸らさぬ者にだけ、本作ラストの 「 希望 」 は、確かなものとして響くだろう。

Text by 志田歩
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